「エスキモーに氷を売る」という例えがあるが、リンクジャパン社のeRemoteシリーズの販売戦略はかなりエグい。中華ガジェットの宿命として、輸入代理店が正規ルートで汗を流して市場開拓しても、市場が伸びてくるとタオバオやGearbestで仕入れた並行輸入品がAmazonに出品されて、注文を根こそぎ奪われるレッドオーシャン。せいぜい技適やサポートの違いくらいしか差別化アピールできるところがないため、結局は価格勝負に追い込まれる。そんなわけで中華ガジェットの輸入代理店は儲かりづらいビジネスだった。リンクジャパン社は日本の学習リモコンが部品コスト以上に割高なところに目をつけ、BroadLinkという中国の家電ベンチャーを口説き落とした。そしてサポートから一歩踏み込み、「並行輸入品は日本国内で使えない」とブログやアマゾンのレビューでプロモーション(宣伝工作)を行った。実際に並行輸入品はクラウドサーバへのアクセスを禁止し、口コミの拡散も図った。IRkitなど先行製品よりお得感のある価格設定にし、一方で並行輸入品の参入を阻止することに成功している。AmazonでRM miniやRM proも登録されているが、レビューやランキングからまったく売れている気配がない。そして正規代理店が避けて通れない技適マークの取得は話題のクラウドファンディング「makuake」の活用で乗り越えた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です