「大手か?中小か?」と悩む学生に、どう答えてあげるべきなのか。

特に正解があるわけではないが、私はある大学の就職課の方が、こうアドバイスをしていたことを思い出す。

就職課 「なぜ、そんなことを悩むんですか?」

学生 「中小企業に内定をもらったのですが、大手にこだわって就職活動を続けるべきかどうか迷っているからです。」

就職課 「なるほど。内定をもらった会社には行きたくないんですね。」

学生 「そういうわけではないんですが…なんとなく不安なんです。大手のほうが安定しているって言うし。でも、1週間以内に内定の承諾をしなくてはいけないし、このまま就職活動を続けても大手から内定をもらえるとは限らなくて…困っています。」

就職課 「あなた、大学はどうやって決めたの?」

学生 「なんとなく、成績を見て受かりそうなところを受験しただけです」

就職課 「この大学でよかったと思う?」

学生 「他の大学を知らないので、なんとも言えないですが、楽しかったとは思います。」

就職課 「みんな同じ答えだね。」

学生 「そうなんですか?」

就職課 「そうだよ。大学もそうだけど、就職も同じ。入ってみたら、みんなそれなりに「幸せ」って思うんだよ。一部の人を除いて。」

学生 「一部の人?」

就職課 「一部の人というのは、強烈な目的意識のある人たちのこと。ゲームを作りたい、とか、年収1000万以上の会社が良い、とか、なんでもいいので目的がある人たちのこと。この人達は妥協できなくて就職活動に失敗することもある。でも、たいがいは頑張ったかいあってうまく行っているけどね。」

学生 「…」

就職課 「あなたは、目的があるの?」

学生 「…あまり考えてませんでした。とりあえずIT業界をまわる、っていうことくらいでした。やりたい仕事の内容もあまり決めてません。」

就職課 「今のままなら、中小企業に行ってもそれなりに幸せだと思いますよ。でも、不安は消えないですよ。失敗も、成功も、目的があって初めて分かること。でも、あなたには失敗も成功もない。状況に流されているだけ。だから不安なんですよ。」

学生 「…なるほど、そうかもしれないですね。」

就職課 「目的があるなら、どの企業に行ったら良いか、ということは言えるけど、今のままではそれも言えない。もう大人なんだから、目的を決めなくちゃいけないんだよ。人に言われてするのではなく、自分で決めなきゃ。一生このままだよ。」

学生 「…」

大人なら、自分で決めなきゃいけない。という言葉が、記憶に残った。

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